環境価値の売買で再エネを有効活用!非化石証書・各証書の概要・メリット・デメリットを解説

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再エネ設備をダイレクトに導入しなくとも、環境価値を購入することで、再エネ導入と同等のステイタスが確保できます。また、FIT終了後に再エネを売電する方法としても活用できます。

環境価値には、いくつか種類があり、売買方法やメリット・デメリット、再エネとしての価値がそれぞれ異なります。脱炭素への動きが加速する中、どのような環境価値の活用方法があるのか、興味を持つ方は多いでしょう。

今回は、そもそも環境価値とは何なのか、そして各種証書の特徴とメリット・デメリットを簡潔に解説していきます。ぜひ、環境価値の活用にお役立て下さい。

そもそも環境価値とは

環境価値とは

再エネで創出された電力の価値を証明書にて表したもののことです。再エネはCO2を排出しないため、脱炭素・環境保全への価値があることから環境価値と呼ばれています。

環境価値は、再エネ電力そのものと同等の価値を持っています。発電事業者は再エネの売電、購入する需要家は再エネを導入する方法として活用することができます。

再エネと同等だと見なされている環境価値には、大きく3つの証書があります。

  1. 非化石証書
  2. グリーン証書
  3. Jクレジット

各証書の特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。

非化石証書

環境価値で最も幅広く取引されているのが、非化石証書です。

非化石証書の特徴

非化石証書とは

非化石エネルギーから創出された電気の価値のことで、国が認証機関となる信頼性が高い証書です。非化石エネルギーとは、石油・石炭などの化石燃料を使っていない電力のことです。

もともとは、小売電力事業者が、再エネ由来の電源比率を高めるために、FIT電気の価値を証書として付加するようになったことが始まりです。2018年5月に最初の「非化石証書」の取引きが開始され、主に事業者間にて「非化石証書」の売買が普及していき、2011年11月には 小売電力業者を介さなくとも需要家と発電事業者の間で自由に売買できる 「再エネ価値取引市場」の創設へと発展しました。

2021年の11月の取引き電力量は約19億kWhとなり、2020年度の約6倍近くに拡大しています。

参照:資源エネルギー庁 – 非化石証書でCO2フリーの電気の購入も可能に?

再エネとして活用可能な組織・機関

SBT、CDPのGHGプロトコルの算出に活用できます。

RE-100では、トラッキング付非化石証書のみ活用できます。

参照:経済産業省 – 再エネ価値取引市場について

非化石証書のメリット・デメリット

各証書の中では、市場規模が最も大きく、国が認定していることから信頼性が高く売買しやすいことがメリットです。

また「再エネ価値取引市場」の開始により、オフサイトPPAやバーチャルPPAなどの新たな再エネの調達方法の環境整備が進んだと言えます。

 *バーチャルPPAについてより詳細に知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

一方で、再エネとは見なされない原子力発電などの非FIT非化石証書も存在し、証書の種類が多岐に分かれていてわかりづらいのがデメリットです。

グリーン電力証書

次に抑えておきたい環境価値は、グリーン電力証書です。

グリーン電力証書の特徴

グリーン電力証書とは

再エネで創出した電力を証書にしたもので、第三者認証機関となる日本自然エネルギー株式会社の認証を得て発行される民間の証書です。

参照:日本自然エネルギー株式会社 公式サイト

再エネとして活用可能な組織・機関

SBT、CDP、RE100のGHGプロトコルの算出に活用できます 。

ただし、同じく 日本自然エネルギー株式会社 から発行されるグリーン熱証書はRE100の対象外となります。

参照:経済産業省 – 再エネ価値取引市場について

グリーン電力証書のメリット・デメリット

20年以上の歴史・実績を持つ環境価値証書で、公的機関への認知度が高いことがメリットです。グリーン電力証書の発電量やCO2削減価値は国によっても認証が行われています。

一方で、証明書を発行するのは民間の企業となり、法的に許可・認定されているわけではないことがデメリットです。

Jクレジット

もう1つ、環境価値で抑えておきたい証書はJクレジットです。

Jクレジットの特徴

Jクレジットとは

環境価値を創出する企業・事業者・自治体と、環境価値を要する需要側とがJクレジット制度を介して、自由に売買できることが大きな特徴です。

参照:Jクレジット制度 – 公式サイト

再エネとして活用可能な組織・機関

再エネ電力由来のJクレジットはSBT、CDP、RE100のGHGプロトコルの算出に活用できます 。

ただし再エネ熱由来のJクレジットはRE100では活用できません。

参照:経済産業省 – 再エネ価値取引市場について

Jクレジットのメリット・デメリット

発電側も需要側も、比較的に参加しやすいため流動性が高く売買しやすいことがメリットです。再エネを提供する側は、環境問題に積極的に取り組む企業としてアピール、購入側はRE100などのイニシアティブへの報告書に活用することが可能です。

しかし、売買に時間がかかるとの声も聞かれていることがデメリットです。

まとめ

環境価値を活用して、再エネの導入・売電を検討する時には、何を重視したいかをまずは明確にすることで、どの証書がよいのか選ぶ目安になります。

例えば・・・

信頼性・安全性を最重視するなら、国が管理する非化石証明書が最適な方法だといえます。再エネ100%にこだわる方や、シンプルに活用していきたい方は、再エネ電力の歴史・実績があるグリーン電力証書がわかりやすくておすすめです。

そして、もっと気軽に証書の売買に参加したい方や、転売などでも稼いでいきたい方は参加者が幅広く流動性が高いJクレジットが活用しやすいでしょう。

いずれの場合でも今回ご紹介した3つ証書なら、知名度・信頼性が高く安心して売買できることが特徴です。それぞれの目的・用途に合わせて、ぜひこの機会に再エネの各証書を有効活用して頂ければと思います。

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